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第4弾!【天竜浜名湖鉄道観光】岩水寺駅~二俣駅までの地元の残したい風景6選

 2019/03/08
学ぶ この記事は約 9 分で読めます。
地元に残したい 天竜二俣駅 機関車公園

浜松市には、昔から変わらない情緒豊かな自然や建物などが現存しています。

約40年ぶりに絵筆を取った私。
天浜線沿線の旅に出かけ、心に残った数々の風景を作品にしました。
今回はシリーズ第4弾をwe love 浜松の読者の皆さまにお届けします。

ご紹介するのは、天竜浜名湖鉄道の岩水寺駅から二俣駅間の沿線スポットです。

天浜線にゴトゴト揺られながら巡ったノスタルジックな旅、今回が最終回です。

 

天竜浜名湖鉄道 岩水寺駅

天竜浜名湖鉄道 岩水寺駅

龍宮山岩水寺がある天竜浜名湖鉄道の駅になります。
ちなみに遠州鉄道にも同じ駅名があります。

岩水寺駅は無人駅のためホームしかありませんが、待合所及びプラットホームが有形文化財として登録されています。

 

高野山真言宗別格本山 龍宮山岩水寺

高野山真言宗別格本山 龍宮山岩水寺

今年の「春の大祭」の時のお餅まきの様子を描いたものです。

岩水寺「春の大祭」は、岩水寺春の大祭(星まつり)は毎年2月の第3日曜日に開催されます。
開運厄除のお祭りで一日お祓いの受付があります。

また、昼間は選ばれた福男福女、ミス浜北の方々によって祈祷された開運福餅が投げられます(3回開催)。

境内には露店が並び、多くの参拝客で賑わう行事です。

岩水寺周辺の歩み

神亀2年/西暦725年
(約1300年前)
行基菩薩が、病気平癒・健康長寿を祈念した薬師如来を刻み岩水寺を開創
延暦年間
(1200年前)
征夷大将軍坂上田村麻呂公が東征の途中、岩水寺を参拝祈願。
天竜川の龍神様が玉袖姫という美しい女性に変身、将軍様と恋に落ち奥方に迎えられたと言われています。
(「諏訪信仰伝説」として伝承)
昭和初期 岩水寺遊園地として一帯に開発。
※ホテルやプール、テニスコート、演芸場、大浴場、温泉などが整備されました。
その名残りが岩水寺構内に所々残っています。
大正12年(1923) 浜松と二俣を結ぶ鹿島線は、線路の幅を国鉄線と同じにして電化。
遠州電気鉄道(遠州鉄道の前身)になる。
昭和2年(1927) 国鉄浜松駅前に乗り入れ、これを記念し、岩水寺遊園地の宣伝のための俯瞰図などを発行

 

天竜浜名湖鉄道 天竜二俣駅

 天竜浜名湖鉄道天竜二俣駅

ここは天竜浜名湖線の中で最大で、中心となっている駅です。
登録有形文化財も最多数指定されています。

【登録有形文化財】

●本屋、上り下り上屋、プラットホーム
●機関車転車台
●機関車扇型車庫
●運転区高架貯水槽
●運転区揚水機室
●運転区事務室
●運転区休憩所
●運転区浴場など

天竜二俣駅の構内の見学ツアーもありますので、ぜひ文化の息吹を感じて下さい。

 

天竜二俣駅 機関車公園

天竜二俣駅 機関車公園

天竜浜名湖鉄道天竜二俣駅の道路向かい側に、「機関車公園」があります。

国鉄二俣線の時代に実際に走っていた、C58形蒸気機関車が展示されています。
イラストは煙りを吐いて、動いているように描いてありますが、主要部品は取り外され、展示されているだけです。

運転台に登ることはできます。
休日ともなると運転席に入って、運転手気分に浸って遊ぶ家族連れが多く、憩いの場となっています。

1971年3月31日にその姿を消した二俣線の蒸気機関車でしたが、実際に乗った記憶があります。
記憶に残っているのは、近くで聴くと鼓膜が破れるかと思うほどの大音量の汽笛。
トンネルに入る時、客車の窓を閉めないと、煙りが侵入して、目が痛い。
乗客は慌てて協力して窓を閉めていました。

もう天竜浜名湖線で走ることはないでしょうが、展示蒸気機関車はずっと残ってほしいものです。

 

浜松市秋野不矩美術館

浜松市秋野不矩美術館

二俣に生まれた秋野不矩画伯(1908年7月25日ー2001年10月11日)は、日本画で使われる花鳥風月を避け、54歳から、大学の客員教授としてインドに滞在。
以来、インドに魅せられ、たびたび当地を訪れては、風景や人々、寺院などをモチーフに作品を手掛け、新しい境地を開拓しています。

文化功労者顕彰や文化勲章受賞など、数々の賞を受賞されています。

そんな偉大な芸術家の名前を冠した美術館が、二俣町の小高い丘の上にあります。
画伯の作品が常設展示され、企画展も多岐に渡っています。

一度訪れて、名画の世界に身を置いてみませんか。
靴を脱いでの鑑賞です。

 

清瀧寺にある二俣城に造られた水の手櫓

清瀧寺にある二俣城に造られた水の手櫓

これは、徳川軍と武田軍が二俣城の攻防をして、勝敗を決定付けた遺物です。
二俣城跡に隣接する清瀧寺に復元されています。

遠江に侵攻してきた武田勝頼軍は、徳川軍の二俣城籠城に手を焼きます。
籠城を可能にした最大の要因は、二俣城の横を流れる天竜川から、水の手櫓を使って水を汲み上げていたことでした。

武田軍は天竜川に大量の筏を流し、この水の手櫓を破壊します。
この時点で勝敗は決定し、二俣城は落城し武田軍の手に落ちました。

復元された水の手櫓のある清瀧寺は、徳川家康の命令で切腹させられた嫡男の徳川信康の墓が祀られています。
街道上の要衝である二俣城は、三度の大きな攻防戦を繰り広げています。

その中で鮮烈な闘いを繰り広げた、徳川軍と武田軍の攻防戦を決定つけた、水の手櫓を見て、歴史の一端に触れるのはいかがでしょうか。

 

ご紹介6スポットの詳細情報

天竜浜名湖鉄道 岩水寺駅


天竜浜名湖鉄道 岩水寺駅

無人駅です。

住所 浜松市浜北区根堅1730-2
電話 天竜浜名湖鉄道営業課
053-925-2276
駐車場 無料駐車場あり
※5台分
公式HP https://www.tenhama.co.jp/

 

高野山真言宗別格本山 龍宮山岩水寺

岩水寺


高野山真言宗別格本山 龍宮山岩水寺

住所 浜松市浜北区根堅2238
電話 053-583-2741
ご利益 安産、子育て、厄除け、開運、家内安全
駐車場 あり
アクセス 電車 天竜浜名湖鉄道「岩水寺」下車
新東名浜松SAスマートICより車で15分、新東名浜北ICより車で10分
URL http://www.gansuiji.jp/ 

 

天竜浜名湖鉄道 天竜二俣駅

天竜二俣駅


天竜浜名湖鉄道 天竜二俣駅

住所 浜松市天竜区二俣町阿蔵114-2
電話 053-925-2275
営業時間 全日7:15~17:00
駐車場 無料駐車場あり
アクセス 電車 遠鉄電車「西鹿島駅」→天竜浜名湖鉄道「掛川行き」に乗り換え→「天竜二俣駅」下車
JR浜松駅から約40~50分
HP https://www.tenhama.co.jp/

 

天竜二俣駅 機関車公園


天竜二俣駅 機関車公園

住所 浜松市天竜区二俣町阿蔵
電話 浜松市
053-473-1829
見学時間 自由
見学料 なし
駐車場 なし
アクセス 電車 天竜浜名湖線「天竜二俣駅」北側すぐ

 

浜松市秋野不矩美術館

浜松市秋野不矩美術館


浜松市秋野不矩美術館

住所 浜松市天竜区二俣町二俣130
電話 053-922-0315
開館時間 9:30~17:00
定休日 月曜日(祝日の場合は開館し、翌日休館)
年末年始
展示替え期間
入場料
【所蔵品展】
大人300円
高校生150円
小中学生以下無料
※県内小中学生はミュージアムパスポート持参
入場料
【特別展】
大人800円
高校生500円
県外小学生・中学生300円
県内小学生以下無料
※県内小中学生はミュージアムパスポート持参
駐車場 ●美術館坂下の専用駐車場
●道路を挟んで向かい側の協働センター・図書館・美術館共用駐車場
アクセス バス 遠州鉄道「西鹿島駅」より遠鉄バス「二俣・山東行き」乗車→「秋野不矩美術館入口」下車→徒歩約10分
電車 天竜浜名湖鉄道「天竜二俣駅」より徒歩約15分
新東名「浜松浜北I.C」より約10分
HP https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/akinofuku/

 

清瀧寺


清瀧寺にある二俣城に造られた水の手櫓

住所 浜松市天竜区二俣町二俣1405
電話 053-925-3748
拝観時間 いつでも見学可
※寺内は見学不可
拝観料 無料
駐車場 無料駐車場あり
アクセス 電車 天竜浜名湖鉄道「二俣本町駅」から徒歩約10分
東名「浜松IC」より車で約30分

 

天浜線沿線の風景画を描いて・・・

浜松市天竜区の岩水寺駅から二俣駅間をお届けしました。
有形文化財に登録されている駅舎も多く、土日は見学に訪れる観光客で賑わっています。

天竜浜名湖鉄道「二俣駅」では、昨年より転車台ツアーに新企画が登場しました。
天浜線の洗車体験&電車に乗車したまま転車台体験ができるそうですよ。

土日のみの限定ツアーも楽しみつつ、ぜひ電車に乗車して各駅ごとの趣の違いや歴史を感じてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いたひと

山下清生

山下清生

浜松工業高校デザイン科卒。
3年間印刷会社でデザイナーを経験したあと、ヤマハ発動機(株)勤務。
定年を迎えましたが、引き続き勤務中。

だから、昔から好きだった絵を描くことを再開しました。
(まだ5年くらいは働きますが・・・)
今、描きたいものが、たくさん目の前に現れています。
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<受賞歴>
2020年 2月 「浜松市芸術祭第67回市展」入選
2020年11月 「日本国際水彩画会秋季秀作ネット展2020」入選
2021年 4月 「第21回日本国際水彩画交流展」入選
2021年 6月 「第4回日美展・絵画部門」入選
2021年 9月 「第45回記念新日美展」佳作入賞
2021年11月 「JIWI秋季国際水彩画展2021」入選
2022年 1月 「浜松市芸術祭第69回市展」入選
2022年 6月 「第5回日美展 絵画部門」優秀賞
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◆絵だけでなく小説の執筆活動にも挑戦していました。

1996年(平成8年) 作品「こちら何でも相談室」創元推理短編賞 
2001年〜2005年頃 掛川市大須賀に在住のミステリー作家の「木谷恭介」に弟子入りして、木谷工房に参加
         「玉沖好也(たまおきよしや)」というペンネームで一部下書きとアイデア出し、表紙を担当させていただきました。
2012年(平成24年) 作品「二俣城備忘録」伊豆文学賞 
2020年(令和 2年) 作品「二俣城攻防録」ふじのくに芸術祭2020文学部門小説の部 奨励賞
2021年(令和 3年) 作品「潮流(万石事件)」ふじのくに芸術祭2021文学部門小説の部 入選