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1年に一度だけ!応賀寺『薬師大祭』秘仏御開帳へ参拝しよう。御朱印もどうぞ♪

1年に1日だけ!応賀寺の『薬師大祭』秘仏御開帳情報

応賀寺

『薬師大祭』では、本堂奥内陣でにある厨子(ずし)が、ご住職さまが執り行う儀式によって御開帳されます。

本堂外陣からは誰でも参列できるので、扉が開く瞬間に立ち会うことができますよ!
厨子という聖域から現れたばかりの清らかな仏さまを、拝みに行きましょう♪

応賀寺 薬師大祭 秘仏御開帳

日程 11月3日
御開帳開始時間 正午より
本尊祭法会 午後2時30分開始(ご祈祷など)
餅投げ 午後3時30分頃

当日は、本堂で午後3時30分頃から餅まきがあります♪

私は一昨年、近所の子供たちを連れて参加しました。
子どもたちは前の方に、ママたちや大人は後ろの方で待ちますが、ちゃんと後ろにも投げてくれるのでとても楽しかったですよ。

 

秘仏本尊薬師如来坐像

応賀寺本堂

ご住職様の手によって開かれ現る秘仏のご本尊は、鎌倉時代中期に作られた薬師如来坐像で、県の指定文化財指定を受けています。

像の高さは145㎝、ヒノキ材一木を前後に分けて(割矧造)作られたお像で、一番の魅力は、清らかさや強い意志が感じられる清々しさ溢れる美しさ!です。

額が広く、面長のお顔からは、神秘性も感じられます。
全体的に、とても品のいいお像です。

左手には薬壺(やっこ)という壺を持っています。
これは、どれだけ使っても減ることのない妙薬が入っているのだとか。

右手は手をかかげ掌を前にする施無畏印(せむいいん)です。

こちらは、仏さまやその教えが恐れをとり除いてくれる存在だということや、仏さまが励ましてくれていることを表しています。

この右手のラインの美しさにも、注目です!

応賀寺

薬師如来は、人間を病苦から救ったり、病気にならないような豊かな暮らしを実現してくれる仏さまです。
「もっと元気になりたい!」「大切な人を元気にしたい!」という方、安心して暮らしていきたい方にはおススメですよ!

鎌倉時代の仏像といえば、現在東京国立博物館で展覧会が開催されている運慶ら慶派のお像が例にあげられますが、応賀寺のお像は慶派のものとは少し異なる、「刀で彫る楽しさ」までが伝わるような、鎌倉時代らしいお像です。

仏像がお好きな方は、足回りの衣の彫り方をチェックして頂きたいなと思います。

 

応賀寺の寺宝、ここが見どころ!

応賀寺宝物館

当日は、応賀寺宝物館が無料公開されますので、ぜひこちらも立ち寄りましょう!

この宝物館は、応賀寺の仏像・仏画・文書などの多数の文化財が保管・保存されている場所で、特に館内仏像は必見ですよ♪

 

阿弥陀如来坐像(平安時代後期)

宝物館内奥の黄金の美しいお像は、平安時代後期に作られた阿弥陀如来坐像です。

全体的に穏やかで華やかなお姿が特徴の定朝様式像として県内でも珍しいもので、その優美さに見とれてしまいまいます。

当日、このお像の前に座布団が置いてあれば、ぜひそこに正座をしてお参りをしましょう。
仏像は、このように正座した状態で御拝顔すると、一番善い表情に出会えるのです♪

さて、実はこのお像は、あの館山寺の阿弥陀堂(現愛宕神社)で祀られていたものなのです。
明治時代の廃仏毀釈運動の頃に、応賀寺にやってきました。

このように他寺からもたらされたお像は『客仏(きゃくぶつ)』と言い、全国にたくさんあるのです。

地元で大切に祀られ続けているお像を、ぜひゆっくりとお参りをなさってみて下さい。
美しいですよ~。
お参りが終わったら、御朱印を受けましょう!

応賀寺では、本尊薬師如来と、浜名湖七福神の御朱印を受けることができます。

 

浜名湖七福神巡り 恵比寿神

応賀寺 七福神まいり

応賀寺は、浜名湖七福神の恵比寿神を祀っています。
恵比須神は、大漁満足、商売繁盛、五穀豊穣などのご利益があると伝わる神様!

ご商売をされている方ばかりではなく、『福』が欲しい方はぜひどうぞ♪

応賀寺七福神

浜名湖七福神恵比須神の御朱印は、秘仏御開帳薬師大祭当日にも受けることもできますよ。

さて、応賀寺のご住職さまは、学芸員資格を所持されるほどの知識をお持ちでいらっしゃいます。
宝物館を予約見学される際には、いろいろと教えていただきましょう♪
予約は一週間前までにお願いいたします。

 

応賀寺の御朱印

応賀寺薬師

さて、御朱印とはどのようなものをいうのでしょうか?

御朱印とは、寺社で参詣した“あかし”として受けるもの
お坊さんや神職さんが、社印や尊格の印を押し、参拝日、寺社名・尊格名などを墨書きして下さるものです。

墨書きに書き手の個性が出るので、集めるのが楽しくなるのだそう。

ここで一つ注意点があります。
御朱印は、寺院名や尊格名が書かれている特別なものです。
お札と同様な扱いで、くれぐれも大切に扱いましょう。

 

江戸の風情を味わえるココも立ち寄ってみよう

新居の関所

新居関所

歴史なお好きな方には、応賀寺から車で約5分程の所にある新居関所もおススメですよ。
関所建物や資料館から、江戸時代の様子を伺い知ることができるんです。

新居関所の建物は、日本唯一現存する関所という大変貴重なもの。
また、新居宿と隣の舞阪宿までは船で移動していたため船着き場があり、こちらも珍しいです。
新居関所の歴史や当時の様子が伝わる資料館も併設されていますので、こちらも見ていきましょう。

紀伊国屋

紀伊国屋

関所から徒歩数分のところにある、紀伊国屋という旅籠(はたご・現在の旅館)も素敵です。

紀伊国屋は、紀州藩の御用宿というちょっと格式高い旅籠で、お庭や建物の作りなどから江戸時代の風情が味わえます。
「ここにお泊りになった藩主さまは、どんな方だったのかな?」なんて思いを馳せるのも、楽しいものです。

 

ご紹介施設の詳細

鏡光山応賀寺

応賀寺

鏡光山応賀寺

住所 静岡県湖西市新居町中之郷68-1
電話 053-594-0196 
拝観時間 9:00~17:00
拝観料 宝物館拝観料300円(1週間前までに要予約、)
休観日 年末休館
駐車場 無料駐車場50台分
アクセス 新居町駅より徒歩15分・車で5分
東名「浜松西IC」・「三ケ日IC」より30分
URL http://www.ougaji.jp/ 

新居関所

新居関所

新居関所

住所 静岡県湖西市新居町新居1227-5
電話 053-594-3615 
開館時間 9:00~16:30
入館料 新居関所と
紀伊国屋資料館共通券
大人/410円、小・中学生/150円、就学前/無料
新居関所のみ 大人/310円  小・中学生/100円、就学前/無料
ガイド ボランティアガイドあり、
来館の10日前までに要予約
休館日 月曜日(祝日の場合は振替なしで開館)
年末年始(12月26日~1月2日)
※8月は無休
駐車場 無料駐車場33台分
(車椅子用2台、大型バス用2台含む)
アクセス JR新居町駅南口から西へ徒歩8分
東名「浜松西IC」・「三ケ日IC」より30分
ガイド ボランティアガイドあり、
来館の10日前までに要予約
URL http://hamaguru.com/sekisho/ 

紀伊国屋資料館

紀伊国屋

紀伊国屋資料館

住所 静岡県湖西市新居町新居12801
お問い合わせ先 関所史料館
053-594-3821
開館時間 9:00~16:30
※新居関所と同じ
入館料 新居関所と
紀伊国屋資料館共通券
大人/410円、小・中学生/150円、就学前/無料
紀伊国屋資料館のみ 大人/210円  小・中学生/100円、就学前/無料
休館日 月曜日(祝日の場合は振替なしで開館)
年末年始(12月26日~1月2日)
※8月は無休
※開館時間・休日は新居関所に準じる
駐車場 新居関所駐車場を使用
URL http://www.city.kosai.shizuoka.jp/2294.htm

 

おわりに

知っているようで意外と知らない、地元寺院応賀寺での秘仏御開帳についてご紹介しました。

多数の文化財を所有する応賀寺を参詣することで、この地の古人の祈りの心が伝わってくるかも知れません。
『薬師如来に、親が子の健康を祈る。子が親の健康を祈る。』
祈りの心は、いつの世も変わらないものですね。

 

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応賀寺本堂

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この記事を書いたひと

蓮仏ゆき

蓮仏ゆき

「知っているようで意外と知らない地元の仏像の素晴らしさをお伝えするために活動しています。」
浜松史跡調査顕彰会会員、仏像愛好研究家。

仏像好きが高じてカルチャーセンター他で仏像講座の講師をする。
静岡県と愛知県を中心に、「仏像鑑賞講座」「陶器の仏像作成講座」「寺社巡り講座」「御朱印講座」「浜名湖湖北五山講座」など、多数の講座を開催中。

女子美術大学短期大学部卒(彫塑)。
佛教大学文学部中退(仏教美術)。

父も祖父も華道家元。
自身もかつては華道・フラワーアレンジメント、他に、万葉集鑑賞入門を教える。

仏像愛好家blog
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