龍潭寺 秋の夜の特別拝観 ― 静寂に包まれた幻想の世界へ ―
古刹・龍潭寺。徳川家康公の生母、於大の方の菩提寺であり、井伊家の菩提寺としても知られるこのお寺は、歴史と自然が織りなす静寂の空間です。
特に、秋の紅葉シーズンに開催される 夜の特別拝観 は、昼間とは全く異なる顔を見せる、幽玄の世界への誘い。
今回は、この特別なイベントの魅力と、龍潭寺の歴史、そして庭園の見どころについてご紹介します。
昼とは違う顔を見せる、幻想的な夜の庭園
一歩足を踏み入れると、そこは別世界。 昼間の喧騒が嘘のように静まり返り、聞こえるのは、葉ずれの音と、あなたの足音だけ。闇に浮かび上がる紅葉は、昼間よりも一層鮮やかに輝きを増し、鮮やかな赤や黄金色の黄が、幻想的なグラデーションを描きます。
池の水面に映る紅葉は、まるで鏡の世界。
ゆらゆらと揺れる水面に、色とりどりの紅葉が溶け合う光景は、息をのむ美しさです。
小堀遠州作の庭園は、計算し尽くされた配置で、昼間は雄大で力強い印象を与えますが、夜はライトアップによって、木々や石、そして水面が織りなす陰影が、より一層深みと奥行きを増します。
静寂の中に佇む、幽玄な美しさ。
時が止まったかのような空間で、ゆっくりと庭園を散策すれば、日常の喧騒を忘れ、心洗われるような感覚を味わえるでしょう。
小堀遠州作の庭園 ― 名勝に隠された歴史と逸話 ―
龍潭寺の庭園は、江戸時代初期の作庭家・小堀遠州によって作られた、国の名勝に指定されている庭園です。
室町時代から存在していた庭園を、井伊直孝(井伊直政の次男)が小堀遠州に作庭を依頼し、現在の庭園の原型が完成しました。
遠州は、直孝の厳しい注文に応えるため、何度も設計図を書き直し、完成までに数年を費やしたと言われています。
心字池、蓬莱山、枯山水など、見どころ満載の庭園は、遠州の卓越した技術と、井伊家の歴史が融合した、まさに芸術作品です。
龍潭寺 夜の特別拝観 情報
🚩 浜松市浜名区引佐町井伊谷1989
📞 053-542-0480
🗓️ 2024年11月29日(金)・30日(土)・12月1日(日)
🕰️ 17:30~20:30
💰 大人 700円、小中学生 300円
🛜 https://www.ryotanji.com/
注意事項
- 駐車場はありますが、台数に限りがあります。
- 混雑が予想されるため、公共交通機関の利用がおすすめです。
- 夜間は冷え込むため、暖かい服装でお越しください。
秋の夜長にぴったりの、龍潭寺の夜の特別拝観。 ぜひ、この機会に訪れて、幻想的な世界を体験してみてはいかがでしょうか。
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