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古代貴族気分で「万葉の森公園」巡り! 花・実がかわいい10月の庭

万葉の森公園

秋を探しに、はまきた万葉の森公園へと足を運びました。

はまきた万葉の森公園は、専門員さんの手で大切に育てられた約300種類ほどの万葉植物と、万葉集資料館、庭園が見どころの、植物公園です。

歩きながら、ぜひ解説看板を探してみて下さい。
看板には、その植物を詠んだ万葉和歌と解説が書かれています。
目の前のお花や葉の様子を見ながら和歌を味わうと、その意味がよく伝わってくるのでおススメです。

 

10月の万葉植物 実もの

くり

秋と言えば紅葉!ですが、それはもう少し先の風景。
秋が深まりゆく10月は、春夏に咲いたお花が実りゆくシーズンです。
この時期に万葉の森公園でみられる木の実・草の実をご紹介します。

マユミ(ニシキギ科、落葉低木または小高木)の実

まゆみ

築地塀の門を入り、資料館入り口付近にあるマユミの木が、この時期には色付き、目を楽しませてくれます。
ぶら下がって付いているマユミの実が秋風に揺れると、なんともいえず、かわいらしいです。

ヒオウギ(アヤメ科・多年草)の実、ヌバタマ(射干玉)

ヒオウギの花が終わると実るのが、こちらの黒い実、ヌバタマ。
黒くてツヤツヤしていて、とっても魅惑的。
ヌバタマは、夜や黒髪など枕詞としても使われています。

ワタ(アオイ科、多年草)の実

綿

木綿の布は、このワタから出来上がります。
夏あたりに黄色い花を咲かせ、実り、この時期に実がはぜ、白いふわふわとしたワタが現れます。
この地の者が詠んだ万葉和歌

伎倍(きへ)人の まだら衾(ぶすま)に 綿さはだ 入りなましもの 妹が小床に
巻十四 三三五四
意味:伎倍人(このあたりに住んでいた渡来人)のまだらの布団には、たくさんの綿が入っていてる。それと同じように、あの娘のお布団に、私も入りたいものだ。

この歌に綿が出てきますね。
“まだら衾(ぶすま)”というのは、まだらに染められたお布団で、公園内資料館2階に、復元された“まだら衾”が展示されています。
合わせてご覧頂くと、万葉人の想いが身近に感じられるかもしれません。

まだらぶすま

 

10月の万葉植物 個性的なお花たち

続いて、ちょっと珍しいお花を紹介いたします。

ナンバンギセル(ハナウツボ科、イネ・ススキなどに寄生)
なんばんぎせる

ナンバンキセルという植物で、万葉和歌に歌われる「おもひぐさ」ではないかといわれています。
高さが10センチほどの薄紫色の花を付ける植物で、うつむいたように咲くその姿には、健気さが感じられます。

万葉の森公園では、資料館前の鉢植えと、萩のトンネルの手前くらいのススキの下で見ることができます。

なんばんぎせる

 

小さな看板が出てきますので、それを目印にしてみて下さいね。
10月半ばくらいまで楽しめます。

 

ジャノヒゲ(キジカクシ科、多年草)

じゃのひげ

諸説ありますが、写真のジャノヒゲやヤブランが万葉集の山菅(やますげ)だといわれます。
細長く色の濃い葉が特徴で、日本庭園などでもよく見かけます。
夏や初秋に付ける淡紫色の小さな花は、もう少しすると紺色に近い青い実になりますが、こちらもキレイですよ。

 

10月の万葉和歌 「ぬばたま」

10月の万葉の森公園は、よーく見ると秋が深まりが感じられます。
この季節の万葉植物は、どのように歌われたのでしょうか。
ここでは、2首をご紹介しますね。

ぬばたまの 夜渡る月を おもしろみ 吾が居る袖に 露ぞ置きにける
巻七 1081
訳:夜を渡る月は、趣深くて、私の袖に、露の玉を置いていったよ

 

うつせみの 人目繁くは ぬばたまの 夜の夢にを 継ぎて見えこそ
巻十二 3108
訳:世間の目が多いのだったら、夜の夢に毎日のようにあらわれて

夜は夜でも“ぬばたまの夜”って言われると、ちょっと特別な印象を受けますね。
さて、もうすぐ、はまきた万葉の森公園最大のイベントが行われます。

 

第24回浜北万葉まつり

2017年10月28日(土)、29日(日)に、曲水の宴が催される【浜北万葉まつり】が開催されます。
曲水の宴とは奈良時代の宮廷行事の歌会で、庭園に作られた小川のような流れの曲がり角に参加者が座って歌を詠んでいくものです。

流れてくるお酒の入った盃が自分の前を通り過ぎるまでに詩歌を作り盃を取って飲み、また流れへと戻し、下流に座っている次の方も同じように詩歌を作っていくという、優雅なもの。
浜北万葉の森公園では、万葉の衣装を着た男女が歌を作っていきますよ。
一度は見ておきたい、浜松の行事の一つです。

浜北万葉まつり当日は、草木染、押花、万葉食、絵手紙、お茶会、衣装レンタル、手まり作りなどの体験ができるブースも出ています。
他にも、コンサートが開かれるようです。
秋の訪れを感じるひと時が楽しめるかもしれませんね。

浜北万葉まつりの詳細

万葉まつりの内容 10月28日 10月29日
開催日 11:00~16:00 10:00~15:00
入場料 無料
曲水の宴 12時半開宴 13時開宴
【万葉コンサート】
入場無料
16:30~18:30 —————
【万葉草木染体験】
体験料/600円
11:00~15:30 10:00~14:30
【万葉原色押し花】
体験料/200円~
11:00~15:30 10:00~14:30
【万葉食体験】
体験料/200円
先着100食
11:00~ 11:00~
【万葉食販売】
1500円
先着30食
11:30~ 11:30~

他にもイベントが盛りだくさんです。

 

はまきた万葉の森公園の詳細

万葉の森公園の門

浜松市浜北区平口5051-1
はまきた万葉の森公園

住所 浜松市浜北区平口5051-1
電話 053-586-8700
開園時間 公園は常時開設。
公園内施設は9:00~17:00で開館。
入館料 無料
定休日 月曜日(祝日の場合はその翌日)
年末年始
駐車場 無料駐車場あり
URL http://www.hama-park.or.jp/f-kanri/f-manyo/manyo.html

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この記事を書いたひと

影山美穂

影山美穂

「知っているようで意外と知らない地元の仏像の素晴らしさをお伝えするために活動しています。」
浜松史跡調査顕彰会会員、仏像愛好研究家。

仏像好きが高じてカルチャーセンター他で仏像講座の講師をする。
静岡県と愛知県を中心に、「仏像鑑賞講座」「陶器の仏像作成講座」「寺社巡り講座」「御朱印講座」「浜名湖湖北五山講座」など、多数の講座を開催中。

女子美術大学短期大学部卒(彫塑)。
佛教大学文学部中退(仏教美術)。

父も祖父も華道家元。
自身もかつては華道・フラワーアレンジメント、他に、万葉集鑑賞入門を教える。

仏像愛好家blog
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