【浜松市の鍾乳洞③】大河ドラマ「おんな城主 直虎」のロケ地に使われた小堀谷鍾乳洞
浜松市山間部には、広大な自然があり、そこにはいくつかの洞窟や鍾乳洞があります。
観光名所として見学できる鍾乳洞や一般には立ち入りができない遺跡として現存しているものなど多数あります。
今回は浜松市の鍾乳洞特集の第3弾!
浜松市北区が舞台の大河ドラマ「おんな城主 直虎」のロケ地に使われた天竜区にある【小堀谷鍾乳洞】をご紹介します。
この記事の見出し
小堀谷鍾乳洞
遠州鉄道と天竜浜名湖鉄道の「西鹿島駅」から車で約35分ほどのところに、小堀谷鍾乳洞があります。
この辺りの地名で「青谷(あおや)鍾乳洞」とも呼ばれています。
昭和54年7月の調査によると、この鍾乳洞は奈良時代末期の遺跡と判明したそうです。
鍾乳洞への案内看板が見当たらない?!
鍾乳洞までの道中、案内の看板はありませんでした。
県道9号線を左折するようで、ナビ頼りに走っていましたがやっぱりどこで左折か分からず・・・
阿多古川にかかる青谷橋を渡ったすぐのところで、ちょうど外にいらした地域の方に尋ねると「この道を進めば着きます」という。
方向は、あっていたみたいです。
ホッとしたのもつかの間・・・
googleストリートビューより
2017/3/11に行った時、「通行止め本日は通行可能」の看板がありました。
平日は側溝の工事があり、しばらく通行ができないようです。
「今日は通れるよ。(セダンの私の車を見て)この車でも通れるけれど、狭いから充分気を付けてね~」と見送られ、土日は通行可能な道を行くことにしました。
でも、ちょっと進んですぐ後悔・・・。
走行不安な鍾乳洞までの道路
舗装されているんだかわからないくらいの落ち葉で埋め尽くされている道路。
ほとんど車の通行がないのを物語っています。
滑らないように気をつけなきゃ!
幅がかなり狭っ‼
ガードレールないし、片側は崖じゃん?‼
退避場が時折あるけれど、ほんの気持ち程度のスペースで絶対ここではすれ違いができません(>_<)
反対側から車が来ないことを祈りつつ、ドキドキしながら山道を上がっていきました。
山道を何とか登り切ると、「小堀谷集会所」が建っていて、ちょっと景色が開けたなぁ~と思ったら・・・
「青谷鍾乳洞」の文字がはがれている小さな看板と「林道開通記念」の石碑が立っている広場に着きました。
もしかしてココが鍾乳洞?!と思って、広場に車を停めて周りを見回すと、なんと先客の女性がいらっしゃいました!!
そして、案内板もありました。
江戸時代後期、遠江国豊田郡大谷村(現:天竜区大谷)出身の国学者・内山真龍(うちやままたつ)によって書かれた日記によると・・・
ある農夫がこの洞窟に入って神像のように見える鍾乳石に「吾が面の癌を快し給え」と祈ったら、翌朝、「面の癌は崩れて平快」したそうです。
この話を聞いた近所の人が洞窟に入って祈るようになり、翌月には遠くの人にも伝わり、1日の参詣者が1000人もの人がこの洞窟を訪れたそうです。
洞窟入口前の左側には、休憩できる東屋。
右側には、小さな社がありました。
トイレも一応設置されてました。
いざ、洞窟探検開始!
小堀谷(青谷)鍾乳洞は、入場無料。
誰でも、好きな時に入ることができます。
でも、中は真っ暗。
入口に電気のスイッチがあるので、電気を自分でつけて入ります。
上のケースを開けると電気スイッチがあります。
電気がつくのか不安でしたが、ちゃんとつきました。
だけど、電気スイッチを「入」にしても、すぐにスイッチが「切」に戻って点灯することができません。
先客の女性は諦めて、スマホの灯りだけで入洞したそうです。
「(洞窟は)短いから大丈夫よ~」と話されていましたが、私は子連れ。
自分が滑って転んだり、頭をぶつけて怪我をしたら、子どもがかわいそうなので、なんとか電気を点灯させようと粘りました。
7秒くらい指でスイッチを押さえていると、やっと「入」にスイッチが留まって点灯しました。
すぐに電気が消えないかしばらく様子を見てから、先客の女性と一緒に洞窟に入りました。
かなり不安だったので女性が一緒で心強かったです。
恐る恐る進む娘
鍾乳洞の内部は・・・
奥行は約50m弱で、反対側に通り抜けできる形の鍾乳洞です。
内部は少しかがんで進むところもありますが、竜ヶ岩洞や鷲沢風穴のような狭さもなく、形の変わった珍しい鍾乳石もあまりない雰囲気です。
比較的歩きやすい路面ですが、油断禁物。
ゆっくりと進みます。
この写真の光は照明です。
さらに進むと石段があります。
コウモリが多数いると思っていましたが、今回は全く見かけませんでした。
ゆるやかな石段を上ると、さらに上に上がる階段があり、外が見えます。
外へ出られる階段の先は通り抜けられないようです。
階段を上ってのぞいてきましたが、荒れ放題の森の中で道はなく、ロープで通れないようになっていました。
階段が設置されていることから、ハイキングコースに通じていたと思われます。
猪がくると危険なので、すぐに洞窟内へ戻りました。
外から入り口を見たところ
大河ドラマでは第1話に鍾乳洞が登場
おんな城主 直虎 第1話「井伊谷の少女」で主役の直虎、直親、小野但馬守の子ども時代の子役達3人が竜宮小僧を探しているシーンで使われました。
竜宮小僧を探していると子ども達が洞窟を発見します。
洞窟入口は別のロケ地でしたが、内部はこの小堀谷(青谷)鍾乳洞です。
反対側の石段から竜宮小僧を探しに喜んで洞窟に降りてきて、広くひらけたスペースに亀之丞の父・義満に会いに来ていた山伏の死体を発見する場面でした。
ドラマ内で山伏の死体を発見したスペース
子役たちがこの石階段から下に降りてきました。
言い伝えの鍾乳洞内の神像
大河ドラマで山伏がいた広いスペースに行くと右側にあるこの部分が神像ではないかと推測されます。
洞窟内の照明があまり届かない場所で薄暗く、写真撮影が上手にできませんでした。
このスペースの上部は、よく見ると複雑な形の鍾乳石が連なっています。
じっくり見たかったのですが、暗くて写真を撮ってもほとんど何も映りませんでした。残念・・・
懐中電灯など持参すればよくわかると思います。
鍾乳洞とセットで滝も行ってみる?
小堀谷(青谷)鍾乳洞を探している時に見つけたのが、「青谷不動滝」。
googleストリートビューより
矢印方向の橋を渡ると徒歩約5分くらいのところに駐車場と滝があります。
でも、この橋はかなり幅が狭く、軽自動車くらいの車幅の車でないと通れないです。
車が通れない場合、県道9号線沿いに車を駐車したいでしが、カーブ付近で危険なので今回は滝を諦めました。
橋の向こう側の駐車場スペースから獣道を歩いて行くと小さな社があり、その後ろに落差約16mの滝があります。
青谷不動の滝から青谷鍾乳洞までハイキングコースを歩いて約20分ほどで行くことができるらしいですが、滝から鍾乳洞へ行ったよ!とネットで公開されている人はおらず、ほとんどの方が躊躇し、また次回・・・と諦めています。
滝から鍾乳洞までは車で約10分くらいなので、車で行った方が無難なようです。
小堀谷(青谷)鍾乳洞へのアクセス
①JR浜松駅方面から 国道152号線を北上→西鹿島で 県道9号線(天竜東栄線)に入る→ 阿多古川に架かる青谷橋を渡ったらスグの道を左折→林道の上り坂を約10~15分進む→「小堀谷集会所」を通り過ぎると右側の小堀谷(青谷)鍾乳洞前の広場に到着
②JR浜松駅方面から 二俣街道を北上→296号線秋葉街道を北上「麁玉中学北」まで進む→さらに北上し森林公園駐車場を抜ける→296号線「堀谷」方面と大橋牧場がある「紙坂」方面の分岐案内を右の大橋牧場がある「紙坂」方面に進む→しばらく真っすぐに進み3差路のところを一番右に曲がり坂道を下りると左側の小堀谷(青谷)鍾乳洞前の広場に到着
※①のルートは土日しか通れません。また、道がとっても狭いので②のルートをおススメします。
遠鉄電車または天竜浜名湖鉄道「西鹿島駅」→遠鉄バス「くんま水車の里行」乗車約10分→ 「青谷橋」下車→徒歩30分
ロケ地小堀谷(青谷)鍾乳洞に行った感想
小堀谷鍾乳洞は、竜ヶ岩洞や鷲沢風穴のような長さもなく、狭くて歩きにくいということもないので、中に入ってすぐに冒険心は薄れ、正直やや物足りない感じでした。
ですが、ここにたどり着くまでの道のり(県道から山道に入る)は、かなり道幅がせまく、すれ違いができないため、ドキドキの連続。
帰り道が心配でしたが、鍾乳洞先客の女性に道案内していただいたので、無事に帰ることができました。(アクセス②のルートです)
街灯がないので、明るい時間帯に行かれるといいでしょう。
ロケ地に使われたくらいなので、これから来る観光客を見込んでもう少し整備されていると思っていましたが、現在は全く整備されている感じはなく、自然のままを見ることができました。
今回は外気より少しだけヒンヤリ感じましたが真夏に見学に来られると、かなりヒヤッとして涼めると思います。
チャレンジャーは、ぜひこの鍾乳洞も制覇してみてはいかがですか。
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