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みどころ満載!湖北五山としても有名な大福寺で、浜松のお寺文化を感じよう♪

大福寺、ココが見どころ!

大福寺本堂

ご紹介する大福寺は、高野山真言宗の密教寺院です。

次の5つのポイントをぜひ見落としなく、ご覧くださいね。

①山門
②伽藍
③本堂彫刻
④寺宝
⑤庭園

密教寺院ならではの美しさは、次で詳しく。

 

ここに山門があるっ・・・?!

湖北五山 大福寺山門

大福寺へ向かうと最初に出迎えてくれるのが、朱の山門です。

こちらの門は一階に屋根のない楼門で、門の左右には鎌倉時代に造られた金剛力士像が祀られています。
金剛力士は寺院や仏様の教えを守る、力強い仏さまですよ。

大福寺山門金剛力士像

大福寺の金剛力士像の魅力は、プロポーションの美しさ!
近くからも遠くからも、じっくり拝んでいきましょう。

さて、山門と本堂とは、徒歩5分ほどかかる距離にあります。
かつては、山門あたりも敷地だったという大寺院でありました

 

整然と並び、心が引き締まる伽藍

大福寺参道階段

山門から延びる道を進み東名高速道路の上を越えること数分、ほどなくして受付に続く門があります。
ここを過ぎると、石仏並ぶ参道が続いていきますよ。

この参道は大きな木の木陰になっているのですが、「いいお寺だなぁ・・・」としみじみしてしまうようなそんな風景。
ちょっと一息入れて、のんびり登っていきましょう。

大福寺鐘楼大福寺鐘楼

護摩堂
大福寺護摩堂

参道を登り切ると、鐘楼・六角堂・護摩堂・大師堂そして本堂などがずらりと並んでいます。
この伽藍風景だけでも、大福寺の勢力の強さをうかがい知ることができます。

大福寺六角堂大福寺六角堂

 

本堂でお参りをしたら、上を見上げてね

大福寺本堂

さて、本堂でお参りをいたしましょう!
朱の、とても華やかなお堂です。

ご本尊は、鎌倉時代に造像された秘仏の薬師如来坐像

薬師如来は、健康と健康を保つために必要な財や食物などを約束して下さる仏さまです。
これらに関するお願い事をしていきましょう。

お参りをしたら、本堂にたくさん装飾されている「木彫の動物探し」がおススメです!
本堂一周ぐるっと回って、何匹の動物を見つけれるでしょうか?

大福寺 本堂

 

宝物館には発色豊かな曼荼羅や江戸時代の寺宝が!

大福寺 受付・庫裏大福寺 受付・庫裏

続いて受付で拝観料を支払い、宝物館に向かいましょう。
宝物館には、『普賢十羅刹女像』などの重要文化財や仏像、曼荼羅などが多数展示されています。

おススメは図像の曼荼羅です!

曼荼羅は密教の世界を絵にしたもの。
通常、日本の密教では金剛界曼荼羅と胎蔵界曼荼羅の両界をセットにして使いますが、大福寺宝物館では両界のどちらか一幅を展示しているとのことでした。

曼荼羅の色合いだけでなく、丁寧に描かれた一尊一尊のお姿、また、密教美術独特の濃厚な魅力をゆっくりと味わってみて下さい。

館内には他にも、尾形乾山の作品などの江戸時代の美術工芸品がありますので、こちらもぜひ、じっくりとご覧下さい。

 

まさに“癒しの庭”大福寺庭園♪

大福寺庭園

続いて、宝物館を出て左手奥にある、お庭に向かいましょう。

こちらは、室町時代に造営され江戸時代の茶人山田宗徧(そうへん)によって整備されたと伝わるお庭です。

大福寺庭園

裏の小山をそのまま築山として使っているため自然をそのまま愛で楽しめるという“癒しの庭”なのです。
もちろん、大福寺さんの手入れが入ってこその美しさ!ですよ。

回遊式でもあるので、池の周りをぐるっと歩いて散策できます
どうぞ、ごゆるりと。

そうそう、お庭には「浄土苑」と、池には「福助池」と名が付けられています。

 

毎年秋開催『薬師大祭』のご紹介

大福寺年中行事

大福寺では毎年秋に、薬師大祭が行われています!

ご本尊のご祈祷の他に、夜には“長篠の陣太鼓”による『新城長篠の戦いをテーマとした演目』を楽しむことができますよ。

私は数年前に参加してきましたが、灯にキラキラと照らされた本堂の美しさや、腹に響く太鼓の音の心地よさが印象に残っています♪
夜道ですので、お気を付けてお参りください。

毎年秋に開催の大福寺薬師大祭

大福寺薬師大祭 2017年11月8日(水)~17日(金)
長篠の陣太鼓 2017年11月12日(土)、15日(水)19時頃~
*甘酒の接待などもあります

 

大福寺納豆は、いわゆる納豆とは違うらしい

大福寺では、室町時代に始まると伝わる“大福寺納豆”を製造販売しています。

納豆と名がつきますが、ねばりのあるあの納豆ではなく、ぽろぽとと乾いている食べ物なんですって。
薬味は、山椒の皮とのこと。

fax注文による、全国発送も受け付けて下さるそうです。

大福寺納豆

・大福寺納豆 1包 180g 税込800円
・Fax注文可能 Fax:053-525-0528

氏名、郵便番号、住所、電話番号、数量を記入の上Faxにてご注文してください。
代金引換にて発送です。

 

大福寺の御朱印紹介

浜名湖七福神“布袋様”の御朱印大福寺布袋御朱印

大福寺納豆も気になりますが、御朱印もとっても気になります!
大福寺さんでは、薬師如来の御朱印と浜名湖七福神“布袋様”の御朱印がありますので、ぜひどうぞ。

薬師如来の御朱印がちょっと個性的で、素敵ですよ!
健康の仏さま薬師如来と財運の神様布袋尊、という有難いご利益のお寺さんです♪

薬師如来の御朱印大福寺御朱印

 

瑠璃山大福寺の詳細

大福寺山内案内板

瑠璃山大福寺

住所 静岡県浜松市北区三ケ日町福長220-3
電話 053-525-0278
庭園・宝物館
拝観時間
9:00~16:00
定休日 無休
庭園
宝物館拝観料
500円
庭園のみ
拝観料
100円
御朱印 各300円
浜名湖七福神専用の宝印帳持参の場合には200円
駐車場 あり
アクセス 東名「三ケ日IC」から車で約15分~20分
*少し分かりにくい場所にありますので、安全に気を付けながら運転するようお願いいたします。
*受付が不在の場合がありますので、事前に電話で確認をすることをお勧めいたします。
*受付前にトイレがあります。
URL ——


 

おわりに、少し歴史のお話を・・・

大福寺石仏

三ケ日の名刹で浜名湖湖北五山の一山、大福寺を紹介いたしました。

最後に少しだけ、歴史のお話を・・・。
大福寺は、摩訶耶寺のすぐ近くにありますね。

実は、この2ケ寺が分かれて敵対していた時代がありました。
それは南北朝の動乱の頃のお話。

摩訶耶寺は井伊氏などがついた後醍醐天皇の南朝方に、大福寺は北朝方についたのです。
後に北朝が勝利をおさめたため大福寺は勢力を保ち続け、江戸時代の寺宝なども多く残ります。

一方摩訶耶寺には、平安・鎌倉時代のお像が多く残りますね。
いくつもの戦乱の中、篤い信仰心によって守られ続けてきたのでしょう。

地元のお寺を巡ると、私たちと同じ土地に生きた古人の祈りの心が、ふいに伝わってくるように思えます。
また、時代や人の心は変われども、変わることのないお庭の紅葉や秋風の爽やかさに、様々な想いが巡るかもしれません。

日帰りでもゆっくりと楽しめる地元寺院参拝は、おススメです!

 

「湖北五山」や「秋に秘仏公開している寺」記事はこちら

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浜松市 大福寺

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この記事を書いたひと

蓮仏ゆき

蓮仏ゆき

「知っているようで意外と知らない地元の仏像の素晴らしさをお伝えするために活動しています。」
浜松史跡調査顕彰会会員、仏像愛好研究家。

仏像好きが高じてカルチャーセンター他で仏像講座の講師をする。
静岡県と愛知県を中心に、「仏像鑑賞講座」「陶器の仏像作成講座」「寺社巡り講座」「御朱印講座」「浜名湖湖北五山講座」など、多数の講座を開催中。

女子美術大学短期大学部卒(彫塑)。
佛教大学文学部中退(仏教美術)。

父も祖父も華道家元。
自身もかつては華道・フラワーアレンジメント、他に、万葉集鑑賞入門を教える。

仏像愛好家blog
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