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【JR飯田線沿い編】地元の残したい風景 第4弾

 2020/04/28
学ぶ この記事は約 7 分で読めます。
飯田線沿いの地元の残したい風景:浦川駅

「JR飯田線沿いの地元の残したい風景」第4弾をお送りします。
今回は、JR飯田線の駅をメインにご紹介していきます。

その他、JR下川合駅の近くにある八坂神社への階段も紹介します。
八坂神社の先の境内では、真夜中に「川合花の舞」が奉納されています。
その様子は次のシリーズで紹介していきます。

飯田線は無人駅ばかりですが、今回浜松市にある唯一の有人駅も登場します。

 

これまでの記事はこちら

 

 「中部天竜駅」

飯田線沿いの地元の残したい風景:中部天竜駅

浜松市内のJR飯田線では唯一の有人駅です。

秋葉街道沿い編第2弾で投稿させていただいた「夢の架かけ橋」で通るはずだった「旧国有鉄道 まぼろしの佐久間線」が、この中部天竜駅と国鉄二俣線(現天竜浜名湖鉄道)の二俣駅と結ばれる予定だったそうです。

駅の構内に、鉄道のテーマパーク・佐久間レールパークがありましたが、平成21年に閉園してしまいました。
昭和初期から中期を中心に活躍した貴重な車両が十数両展示されていました。
過去来園したときには、そんな車両に乗ると、木材の床にぬくもりを感じていました。
パーク内の線路、現在はすべて撤去済みです。

昭和9年(1934年)11月11日に三信鉄道線が、三信三輪駅(現東栄駅)から延伸した終点佐久間駅として開業しました。
昭和18年(1943年)8月1日に三信鉄道が飯田線の一部として国有化されました。
島式ホーム1面2線と側線があり、列車交換が可能な地上駅です。

 

「下川合駅」

飯田線沿いの地元の残したい風景:下川合駅

かつては有人駅で、木材輸送でにぎわっていたそうです。
今は棒線構造で、ホーム上に待合室があるだけの駅です。

ホームの反対側には白線が残っていて、かつて使用されていた路線が残っています。

昭和9年(1934年)に開業した当時は、地元で切り出された木材を輸送するための貨物列車も賑わっていたということです。

 

‪「八坂神社への階段」‬

飯田線沿いの地元の残したい風景:八坂神社への階段

‪下川合駅から車で三分ほど、細い曲がりくねった道を上っていくと、小さな神社があります。‬

取材日は10‬月26日(土)。
‪到着したのは夜10時過ぎ。
周りには外灯などなく、神社の境内からの明かりと笛太鼓のしらべが鳴り響いています。‬

‪静岡県無形民俗文化財にしていされている「川合花の舞」が行われています。
午後3時から翌朝の午前3時まで、ずっと舞を奉納する神事が行なわれています。

八坂神社の鳥居から境内まで長い階段が続き、霧がかかり、その向こうにかがり火と照明の明かりが見えてきます。
幻想的な風景に、そこにしばらくたたずんでしまいました。

「川合花の舞」の様子は次回シリーズの「浜松民俗芸能編」で紹介します。

 

「早瀬駅」

飯田線沿いの地元の残したい風景:早瀬駅

昭和10年(1935年)に三信鉄道の浦川駅-下川合駅間の早瀬停留所として開業。
昭和18年(1943年)にJR飯田線が国有化された時をもって廃止されました。
昭和21年(1946年)に「早瀬駅」として再開業をしました。

ここもホームに待合室のみに簡素な造りになっています。

 

「浦川駅」

飯田線沿いの地元の残したい風景:浦川駅

この駅も、昭和9年(1934年)に三信鉄道が三信三輪駅(現東栄駅)から佐久間駅(現中部天竜駅)に延伸した時に開業した駅です。

島式ホーム1面2線と側線2本で、列車交換が可能な地上駅の無人駅です。
当時は小野田セメントの貯蔵基地へつながる専用線が分岐していたということです。

浦川駅の周辺は浦川小学校や道沿いに家々が並んでいます。
「鮎の駅浦川」とアピールされ、鮎釣りの玄関口として、また浦川キャンプ場やハイキングコースも整備されていて、賑やかな町です。

また、今から160年ほど前にこの地への公演を最後に病死した、江戸の歌舞伎役者の尾上栄三郎の上演が発端となって、平成元年から素人歌舞伎が復活しました。
しかし残念なことに、資金不足と高齢化のために令和元年の公演を最後に休演してしまいました。

「浦川歌舞伎」の様子は次回シリーズの「浜松民俗芸能編」で紹介します。

 

ご紹介の駅・神社の詳細情報

「中部天竜駅(ちゅうぶてんりゅうえき)」

有人駅「中部天竜駅」の詳細情報

住所 浜松市天竜区佐久間町半場15-3
営業時間 9:10~17:25
隣接駅 下川合駅 – [中部天竜駅] – 佐久間駅
施設 特急・快速も停車
トイレあり
駐車場 付近に浜松市公共駐車場あり
アクセス 電車 JR「浜松駅」→JR「豊橋駅」→JR飯田線乗り換え→「中部天竜駅」到着約2時間50分
国道152号線経由 約1時間30分

 

「下川合駅(しもかわいえき)」

無人駅「下川合駅」の詳細情報

住所 浜松市天竜区佐久間町川合595
隣接駅 早瀬駅 – [下川合駅] – 中部天竜駅
駐車場
アクセス 電車 JR「浜松駅」→JR「豊橋駅」→JR飯田線乗り換え→「下川合駅」到着約2時間30分
国道152号線・257号線経由 約1時間20分

 

「早瀬駅」

無人駅「早瀬駅」の詳細情報

住所 浜松市天竜区佐久間町浦川4455
隣接駅 浦川駅 – [早瀬駅] – 下川合駅
駐車場
アクセス 電車 JR「浜松駅」→JR「豊橋駅」→JR飯田線乗り換え→「下川合駅」到着約2時間30分
国道257号線・国道474号線経由 約1時間20分

 

「浦川駅」

無人駅「浦川駅」の詳細情報

住所 浜松市天竜区佐久間町浦川2820
隣接駅 上市場駅 – [浦川駅] – 早瀬駅
駐車場
アクセス 電車 JR「浜松駅」→JR「豊橋駅」→JR飯田線乗り換え→「下川合駅」到着約2時間30分
国道257号線・国道474号線経由 約1時間20分

 

除魔息災・福授・五穀豊穣を願う「八坂神社」の神楽

「八坂神社」の詳細情報

住所 浜松市天竜区佐久間町川合833-2-2
駐車場
アクセス 電車 JR「下川合駅」下車→徒歩で約20分
新東名「浜松浜北I.C」から約70分

 

飯田線:中部天竜駅~浦川駅の駅舎を巡って

無人駅が圧倒的に多い飯田線ですが、それぞれの駅にそれぞれの歴史があります。
運行本数や乗車人数は少ないですが、なくてはならない駅ばかりです。

飯田線は速度も低く、急カーブや急峻な地形を縫うように走る車窓風景に魅了されます。

次回第5弾で、このシリーズも最後になります。
このシリーズ終了後は「浜松民俗芸能編」が控えていますので、引き続きよろしくお願いいたします。

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飯田線沿いの地元の残したい風景:浦川駅

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この記事を書いたひと

山下清生

山下清生

浜松工業高校デザイン科卒。
3年間印刷会社でデザイナーを経験したあと、ヤマハ発動機(株)勤務。
定年を迎えましたが、引き続き勤務中。

だから、昔から好きだった絵を描くことを再開しました。
(まだ5年くらいは働きますが・・・)
今、描きたいものが、たくさん目の前に現れています。
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<受賞歴>
2020年 2月 「浜松市芸術祭第67回市展」入選
2020年11月 「日本国際水彩画会秋季秀作ネット展2020」入選
2021年 4月 「第21回日本国際水彩画交流展」入選
2021年 6月 「第4回日美展・絵画部門」入選
2021年 9月 「第45回記念新日美展」佳作入賞
2021年11月 「JIWI秋季国際水彩画展2021」入選
2022年 1月 「浜松市芸術祭第69回市展」入選
2022年 6月 「第5回日美展 絵画部門」優秀賞
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◆絵だけでなく小説の執筆活動にも挑戦していました。

1996年(平成8年) 作品「こちら何でも相談室」創元推理短編賞 
2001年〜2005年頃 掛川市大須賀に在住のミステリー作家の「木谷恭介」に弟子入りして、木谷工房に参加
         「玉沖好也(たまおきよしや)」というペンネームで一部下書きとアイデア出し、表紙を担当させていただきました。
2012年(平成24年) 作品「二俣城備忘録」伊豆文学賞 
2020年(令和 2年) 作品「二俣城攻防録」ふじのくに芸術祭2020文学部門小説の部 奨励賞
2021年(令和 3年) 作品「潮流(万石事件)」ふじのくに芸術祭2021文学部門小説の部 入選