【2017年大河ドラマ「おんな城主 直虎」井伊直虎ゆかりの地観光⑨】渭伊神社と大河ドラマ「おんな城主 直虎」のロケ地に使われた天白磐座遺跡
浜松市北区引佐町井伊谷は、いくつかの遺跡が点在するとても自然豊かな地域です。
大河ドラマ「おんな城主 直虎」のロケ地として使われた「天白磐座遺跡」は、以前よりパワースポットとして注目されていましたが、比較的訪れやすい立地のため大河ドラマ放送をきっかけにさらに人気が高まっている場所です。
直虎の時代以前より井伊氏との関係の深い「渭伊神社」と「天白磐座遺跡」に行ってきましたので、ご紹介します。
この記事の見出し
渭伊神社
諸説ありますが、龍潭寺の境内から南に少し行った所にある「井伊共保公誕生の井戸」付近は、昔は渭伊神社があったとされています。
昔から井伊谷地域「井の国」の中心として、井戸や井水を祭祀対象として信仰されてきました。
平安時代、井伊家初代の井伊共保公が渭伊神社内の井戸で誕生したことから、「渭伊神社」は井伊家の氏神となりました。
南北朝時代に龍潭寺境内から現在の場所に移転したと言われています。
渭伊神社裏には古墳時代より祭祀場として使われた巨石群があるので、信仰上あえてこの地が選ばれたのでしょうか。
詳しい理由はわかっていません。
祭神は玉依姫命・品陀和気命・息長足姫命の八幡の三神を祀ることから、「正八幡宮」「渭伊八幡宮」とも呼ばれた時期があったようです。
「手水舎(てみずしゃ)」が新しくなったようで、きれいです。
子どもにも分かりやすく手水の絵入り作法案内が貼ってあります。
境内の周りは高い木々が茂り、とても静かで厳かな雰囲気です。
拝殿前に、囲いがされている高木があります。
手前の木はすでに枯木のようで、傍の木に横たわっています。
平成元年に手前の木と傍にある木の2本が御神木と指定されました。
画面におさまらないほど、とっても高くて立派な木です。
画像ではわかりにくいですが、近くで見ると迫力があります。
境内には他にもいくつも社が祀られています。
駐車場の片隅にある「天白社」
渭伊神社の社殿横に並ぶ社
天白磐座遺跡へ向かう途中にも社
渭伊神社右手にあるのは社務所です。
住所 |
浜松市北区引佐町井伊谷1147-2
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拝観時間 | 見学自由 |
拝観料 | 無料 |
駐車場 | 無料8~9台分あり |
トイレ | あり |
※渭伊神社・天白磐座遺跡の両方を見学するため、混んでいるとなかなか空きません。その場合は先にすぐ近くの直虎ゆかりの妙雲寺(土日祝のみ)を拝観するといいです。
新設されたトイレがあります
神社内は小さな子ども連れの親子が散歩したり、トイレの横の「天白スポーツ広場」で近所の子ども達がボール遊びをしていて、地域の方が気軽に親しむ雰囲気の神社でした。
大河ドラマロケ地に使われた天白磐座遺跡
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の第1話より、この巨石がある天白磐座遺跡が登場しています。
井伊直虎・井伊直親・小野但馬守の子ども時代の子役達が村人達を助ける「竜宮小僧」を探し回る場面で、この場所が使われました。
(※磐座(いわくら)・・・日本の古くからある自然崇拝の中で信仰の対象が岩そのものであること)
「天白磐座遺跡」は古墳時代より巨岩があり、祭祀場所として使われていたようです。
この場所からは多数の祭祀用の土器や勾玉などの出土品があり、現在その一部を浜松市地域遺産センターで展示しています。
渭伊神社の裏山にある人気パワースポットの行き方
渭伊神社の傍に舞台のような建物があります。
この建物にはこんな案内が・・・
まずは「天白遺跡」と書かれた方へ進みました。
階段があり、ここを登って行きます。
神社境内の裏の小高いこの丘は、「薬師山」です。
古代時代から存在する巨石ですが、「天白磐座遺跡」ではなく「渭伊神社境内遺跡」として平成4年に県指定史跡に指定されたのは、この地から中世の経筒外容器が出土し、「経塚」としても使われた?と推測されているからのようです。
それまでは「天白遺跡」と呼ばれていたようです。
(※経塚・・・仏具や経典を土の中に埋めた場所。仏教的作善行為の一種)
目的地の巨石群は下からは見えないので、しばらく登るようです。
杖が何本か用意されていました。
「えっ?! 杖が必要なくらい上に登るの~??」
一緒に行った娘は、珍しい杖に大喜び!
張り切って杖を持って登り始めました。
(※杖がなくても充分登れます。ご安心ください。)
社の左手にさらに登り階段が続き・・・
さらに、まだまだ登っていくと・・・
ほんの2、3分ぐらい登るだけで、とっても大きな石がドドーンと目の前に登場します。
天白遺跡
多くの観光客が小人にみえるくらい巨石です。
娘の身長は約145㎝ぐらいですが、見えている部分だけでも5倍の約7m程の高さです。
これだけの大きい岩が丘の上にあるということは、埋まっている部分も含めるとかなりの巨石ですね。
岩には注連縄・紙垂が付けられ、岩の前には祠が設置されています。
巨石周りは少しでも歩きやすいように木々を切るなど手入れがされている感じでした。
でも、よく見ると周りには岩がゴロゴロ~、木の根っこがニョキニョキ~。
歩くときは、転ばないように足元に充分気を付けてください。
ぐるっと岩の周りを歩くと・・・注意書き。
ここは古墳時代より神様が降りてくる祭祀場所で、この巨石は神聖なる石です。
ついチャレンジしたくなりますが、登るのはやめましょうね~。
(と、子どもにしっかりと言い聞かせました(^^;))
巨石の間から成長してきた、たくましい木!
巨岩のある場所から一段下がったところは、ぐるりと回って散策できる道があります。
道の脇にもゴロゴロと岩が点在しています。
鳴岩
すぐそばには川(神宮寺川)が流れていますが、川沿いの崖にも巨石があります。
ここからはそんなに大きな石に見えませんが、これも巨石群の一つ。
さきほどの舞台のような建物の案内にあった「鳴岩(なりいわ)」です。
地元の方より、この石のすぐ脇から川の方へ降りて行くと、この巨石の側面が見え、その大きさが実感できるとの事。
う~ん、どこから降りていいのやら、わかりません。
崖から落ちそうで危険なので、諦めました。
さらに渭伊神社とは反対方向に進むと川の方へ向かって坂道があり、橋が架かっていました。
引佐南部中学校裏手に出ます。
対岸にもポツンと大きな岩があります。
住所 | 浜松市北区引佐町井伊谷1151-177 |
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営業時間 | 見学自由 |
駐車場 | 渭伊神社の無料駐車場を利用 |
※渭伊神社・天白磐座遺跡の両方を見学するため、混んでいるとなかなか空きません。その場合は先にすぐ近くの直虎ゆかりの妙雲寺(土日祝のみ)を拝観するといいです。
渭伊神社と天白磐座遺跡アクセス
新東名「引佐I.C」から約13分 | 国道257号線を南へ浜松駅方面に進む→「井伊谷」交差点を右折→「神宮寺」交差点を過ぎ、「鰻いしかわ」手前を左に曲がり鳥居の次の道を右折→突き当りを右折すると渭伊神社駐車場がある。 |
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東名「三ケ日I.C」から約25分 | 国道362号線を気賀関所方面に進む→気賀関所で320号線に入り 北上→「神宮寺」交差点を左折→「鰻いしかわ」手前を左に曲がり鳥居の次の道を右折→突き当りを右折すると渭伊神社駐車場がある。 |
JR浜松駅方面から車 | 国道257号線を井伊谷方面に進む→「井伊谷」交差点左折→「神宮寺」交差点を過ぎ、「鰻いしかわ」手前を左に曲がり鳥居の次の道を右折→突き当りを右折すると渭伊神社駐車場がある。 |
JR浜松駅から バス (1時間~1時間10分) |
・遠鉄バス「奥山・気賀」行き乗車→「北神」下車→徒歩約8分、バス賃片道690円(2017年現在) ・遠鉄バス「渋川」行き乗車→「井伊谷宮」下車→徒歩約10分 |
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天竜浜名湖鉄道から バスまたは徒歩 |
・「気賀駅」からはバス「大河ドラマ館~龍潭寺行き」に乗車→「龍潭寺」下車→徒歩約15分(大河ドラマ館開催時のみ利用可能) ・「気賀駅」から徒歩で約48分 ・「金指駅」からバスで約13分「北神」下車→徒歩約5分 ・「岡地駅」から徒歩約19分→バス停「浜松湖北高校」乗車約5分→「北神」下車→徒歩約5分 |
渭伊神社と天白磐座遺跡まとめ
「おんな城主 直虎」の放送をきっかけに訪れましたが、川のせせらぎの音や鳥のさえずりが聞こえるだけの木々に囲まれた静かな雰囲気に、直虎は何を感じていたのでしょうか。
厳かな「渭伊神社」、古墳時代からある巨石群「天白磐座遺跡」は、とても神秘的なスポットで井伊谷に来たら何度でも訪れたくなる場所でした。
ちなみに滋賀県彦根市にも井伊家ゆかりの龍潭寺・井伊神社が隣接してあります。
直虎が過ごした浜松の「渭伊神社」、直政が過ごした彦根の「井伊神社」のどちらもお参りすると、戦国時代の歴史がさらに楽しめそうですね。
「おんな城主 直虎」が舞台の浜松市引佐町井伊谷で、戦国時代の歴史を感じよう!!
We love 浜松‼
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