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【JR飯田線沿い編】地元の残したい風景 第2弾

 2020/02/06
学ぶ この記事は約 7 分で読めます。
JR飯田線第2弾 城西駅

「飯田線沿いの地元の残したい風景」第2弾をお送りします。
浜松最北端の小和田駅をスタートし、水窪駅やその周辺を紹介してきました。
今回は、もう少し周辺の「地元で残したい風景」を紹介しながら、南下していきます。

 

「足神神社」

飯田線第2弾 足神神社 水窪地域の長野県堺に近く、青崩峠の登り口に鎮座する古社「足神神社」があります。

古くから遠州と信州をつなぎ、多くの旅人や武田軍が通っていったとのこと。
鎌倉幕府の執権:北条時頼が全国行脚の途上、この地で足を痛めた時のこと。
土地の庄屋の介護で全快したことを喜び、庄屋守屋辰次郎をその死後に霊神として祀ったことが始まりとされています。

全国でも珍しい足の神様を祀っており、足病平癒、道中安全にご利益があるといわれています。
峠越えの安全を祈願する神社として信仰を集めてきました。
今も健脚を祈願する人やスポーツ選手が訪れています。

鳥居の下方には水量も豊富な「足神様の銘水」が流れており、持ち帰る人も多くいるそうです。

杉の森に囲まれ、山の斜面の造られた社は、他の有名な神社に比べればあまりにも小ぶりで、階段も急でした。

道で挟んで向かい側に社務所があり、神主がおられました。
この神社の41代目ということで、古社にふさわしい歴史がある神社でした。

この足神神社のすぐ前に、早太郎(しっぺい太郎)の墓とされる祠が祀ってありました。

しっぺい太郎は、磐田の見附天神に住むヒヒを退治するために、信州駒ケ根の光前寺から借り受けた山犬です。
磐田のゆるキャラのお墓がこんなところにあったのですね。

 

「山住神社」

飯田線第2弾 山住神社 ここは、標高1107mの山住峠の山頂にあります。

主祭神は大山積命ですが、この地域にあった山犬信仰の神社です。

徳川家康が武田軍に敗走。
山住に逃げ込んだ時、山犬がいっせいに吠えて武田軍を追い払ったことで、家康が山住神社に剣二振りを納めたと言い伝えられています。
ですから、神紋は葵の御紋。

明治から太平洋戦争の頃までは、浜松県(明治4年〜9年、以降静岡県に合併)・静岡県の県社でした。

霧の中、神社の境内に入ると御神木の大きな杉の樹があります。
この「山住の千年杉」は樹齢1260年余りといわれ、県の天然記念物となっています。

邪気退散、家内安全、商売繁盛の神社として 日本総鎮守であります。
北海道、九州など全国各地からの参拝者があり、特に信州、三河地方を中心に信者が多く訪れています。

春は新緑、秋は紅葉。スーパー林道を車やバイクで走るのも楽しいですね。

 

「河内浦の鳥居(山住古道入り口)」

JR飯田線第2弾 河内浦の鳥居

山住神社へ向かう山道の途中、古びた鳥居があります。
鳥居をくぐると、古い石段が枯れ葉に埋もれるように続いています。

「山住古道」と書かれた比較的新しい石柱が、山住神社への参道ということが判ります。

古くから、山住神社参拝や隣の春野町への交流は、山道を切り開いて使用されていたようです。
「一合目」から「十合目」まで標柱や古道を、NPO法人の山に生きる会の方々によって整備されています。
「十合目」は山住神社の駐車場になります。

途中、徳川家康が戦勝祈願に来たとき腰掛けたと言われる「腰掛岩」もあり、いにしえの道に想いを馳せてみるのもいいかもしれません。

 

向市場駅

JR飯田線第2弾 向市場駅

1955年(昭和30)に佐久間ダム建設の影響で、佐久間駅ー大嵐駅間経路変更に伴い迂回路線に開業された無人駅です。

単式ホーム1本の単棒構造。
ホーム上に待合室があるだけの駅です。

隣にある水窪駅との距離は1キロくらいしかありません。
まさかこんな近くにあるとは思っていなくて、車で水窪駅に向かっていると、向市場駅の案内標識を見落としてしまいます。

 

城西駅

JR飯田線第2弾 城西駅

駅員配置駅の名残りがある木造の、レトロな感じのする駅舎ですが、無人駅です。

迂回ルートが完成した昭和30年11月開業の駅なので、飯田線の中でも新しい方の駅ですね。
駅の開業の時は列車の行き違いのための設備がありましたが、今は撤去されてありません。

向市場駅と城西駅の間にある第6水窪川橋梁が有名で、水窪川を渡らずにまた元の川岸に戻って来てしまう橋があります。
「渡らずの橋」とか「S字橋」とか呼ばれていて、飯田線では名の知れたスポットになっているようです。

 

ご紹介施設の詳細情報

スポーツ選手の参拝も多い!足の神様「足神神社(あしがみじんじゃ)」

名水がある「足神神社」 詳細情報

住所 静岡県浜松市天竜区水窪町奥領家5005-1‬
電話 053-987-2607
拝観時間 自由
入場料・拝観料 無料
駐車場 無料駐車場あり
アクセス JR浜松駅方面から約2時間
浜松市二俣町二俣に向かって県道343号・県道40号 経由→ 水窪町奥領家に向かって国道152号/国道362号経由→ 国道152号/国道473号経由

 

徳川家康公ゆかりの神社「山住神社」と「河内浦の鳥居」

大きな杉の御神木がある「山住神社」 詳細情報

住所 静岡県浜松市天竜区水窪町山住230‬
電話 053-987-1179
拝観時間 自由
拝観料 無料
駐車場 無料駐車場あり
アクセス 電車 東名浜松ICから国道152号線経由し車約150分
国道152号・JR向市場駅から車で25分

 

うっかり見逃してしまいそうなJR飯田線 向市場駅(むかいちばえき)

JR東海 飯田線の駅「向市場駅」 詳細情報

無人駅

住所 ‪浜松市天竜区水窪町地頭方230‬
電話 なし
隣接駅 城西駅 – [向市場駅] – 水窪駅
駐車場 駅前にスペースあり
アクセス 電車 JR浜松駅→JR豊橋駅→飯田線乗り換え「水窪」方面乗車 約2時間半
JR浜松駅方面より約1時間40分→国道152号を北上→水窪橋/県道389号から約1分

 

鉄道ファンなら必見の鉄橋!‪JR飯田線 城西駅(しろにしえき)

名物鉄橋「渡らずの橋」が近くにある「城西駅」 詳細情報

無人駅

住所 浜松市天竜区佐久間町相月2105‬
電話 なし
隣接駅 相月駅 – [城西駅] – 向市場駅
駐車場 駅前にスペースあり
アクセス 電車 JR浜松駅→JR豊橋駅→飯田線乗り換え「水窪」方面乗車 約3時間
JR浜松駅方面より約1時間30分→県道343号経由→国道152号を北上

 

JR飯田線周辺 水窪町から佐久間町を巡って

浜松の最北端にあり、水窪地域の長野県堺にある「足神神社」を取材しました。
あと15分ほど車で北上すると、青崩峠に行くことができます。

行こうかとは思いましたが、さらに徒歩10分と案内看板に表記されていたので、時間と体力の残量を考えて、泣く泣く諦めました。
チャンスがあれば、チャレンジしてみたいと思っています。

次回も飯田線とその周辺の「地元で残したい風景」をお届けします。
飯田線の経路を変えてしまうほどの大工事であった「佐久間ダム」も含め、各駅の風景を描いていきたいと思います。

 

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JR飯田線第2弾 城西駅

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この記事を書いたひと

山下清生

山下清生

浜松工業高校デザイン科卒。
3年間印刷会社でデザイナーを経験したあと、ヤマハ発動機(株)勤務。
定年を迎えましたが、引き続き勤務中。

だから、昔から好きだった絵を描くことを再開しました。
(まだ5年くらいは働きますが・・・)
今、描きたいものが、たくさん目の前に現れています。
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<受賞歴>
2020年 2月 「浜松市芸術祭第67回市展」入選
2020年11月 「日本国際水彩画会秋季秀作ネット展2020」入選
2021年 4月 「第21回日本国際水彩画交流展」入選
2021年 6月 「第4回日美展・絵画部門」入選
2021年 9月 「第45回記念新日美展」佳作入賞
2021年11月 「JIWI秋季国際水彩画展2021」入選
2022年 1月 「浜松市芸術祭第69回市展」入選
2022年 6月 「第5回日美展 絵画部門」優秀賞
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◆絵だけでなく小説の執筆活動にも挑戦していました。

1996年(平成8年) 作品「こちら何でも相談室」創元推理短編賞 
2001年〜2005年頃 掛川市大須賀に在住のミステリー作家の「木谷恭介」に弟子入りして、木谷工房に参加
         「玉沖好也(たまおきよしや)」というペンネームで一部下書きとアイデア出し、表紙を担当させていただきました。
2012年(平成24年) 作品「二俣城備忘録」伊豆文学賞 
2020年(令和 2年) 作品「二俣城攻防録」ふじのくに芸術祭2020文学部門小説の部 奨励賞
2021年(令和 3年) 作品「潮流(万石事件)」ふじのくに芸術祭2021文学部門小説の部 入選